Article

土地と建物を別々に購入する場合、住宅ローンはどうすればいい?

公開日:2023/04/21 更新日:2024/09/12

注文住宅を購入する場合、建物本体に加え、家を建てるための土地も購入する必要があります。建物を購入する時には住宅ローンを活用できますが、実は土地と建物を別々に購入する場合、土地だけではローンを組むことができません。そこで、今回は土地と建物を別々に購入する際のローンの借り方についてご紹介します。

土地購入から注文住宅を建てるまでの流れ

土地を購入して注文住宅を建てる際の流れをご紹介します。以下の流れを把握し、適切に進めることでスムーズな土地購入と家づくりが可能になります。

土地探し

まず、土地探しからスタートします。希望するエリアや予算に合った土地を見つけるために、不動産業者やインターネットを活用して情報収集を行います。地域の特性や価格帯、周辺環境を確認し、自分に合った土地を見つけましょう。

土地の申込みと契約

気に入った土地が見つかったら、次は土地の申込みです。この段階で土地の購入意思を売主に伝え、交渉を進めます。交渉が成立すると、土地売買契約を締結します。契約時には手付金を支払い、契約内容を詳細に確認することが重要です。

設計プランの打ち合わせ

土地の契約が済んだら、設計プランの打ち合わせに移ります。設計士や建築会社とともに、希望する間取りやデザインを具体的に詰めていきます。設計プランが確定したら、建物の建築契約を結びます。

土地の引き渡し

建築契約が済むと、土地の引き渡しが行われます。土地の引き渡しと建物の建築契約は同時期になることが多く、場合によっては順番が入れ替わることもあります。土地の申込みから引き渡しまでには1〜2か月程度かかります。

建物の着工と工事

土地の引き渡しが完了すると、いよいよ建物の着工です。工事が進むにつれて建物の形が見えてきます。着工から上棟までの工程を経て、建物の完成に向けて工事が進められます。

最終検査と引き渡し

建物の完成後には最終的な検査が行われます。問題がなければ、いよいよ引き渡しとなります。着工から引き渡しまでの期間はおおよそ6か月程度です。

土地と建物を別々に購入する場合の住宅ローンの借り方

土地と建物を別々に購入する場合の住宅ローンの借り方としては、主に「つなぎ融資」と「土地先行融資」の2種類があります。以下でそれぞれの概要や特徴についてご紹介します。

つなぎ融資

つなぎ融資とは、建物が完成するまでのつなぎとして、金融機関などから一時的に借り入れることができる資金のことを指し、資金の用途としては土地の取得資金や建物建築資金にのみ限られます。

住宅ローンを組んだ際と同じ金融機関にて借り入れるのが一般的です。また、つなぎ融資を受ける場合、住宅ローンの仮審査・本審査がすでに完了しており、金融機関から完成後の融資の承諾を得ていなければなりません。

融資については、すでに住宅ローンで一括返済されることが分かっているほか、短期融資であることから無担保で借りることが可能です。ただし、土地の取得資金においても建物建築資金においても、全額融資を受けられるわけではないため、ある程度自己資金も用意しておく必要があります。

土地先行融資

土地先行融資は、住宅の融資の前に土地代にかかる融資のみを先行して受けることが可能です。また、1つの融資に対して融資を実行するタイミングを分割可能な「分割融資」の一種であり、つなぎ融資とは異なり担保が必要であるため、はじめに購入する土地と、完成後に購入する建物との申し込みを別々に行うのが一般的とされています。さらに分割融資は担保が必要になる分、住宅ローンと同じ金利で利用できるといった利点もあります。

つなぎ融資のメリット

つなぎ融資の最大のメリットは、無担保で融資を受けられる点です。通常、土地先行融資では、土地と建物それぞれに抵当権を設定する必要があり、そのための諸費用が発生します。

しかし、つなぎ融資を利用することで、抵当権の設定費用は住宅ローンの実行時のみで済むため、余計な費用が不要になります。金利が高いというデメリットはあるものの、頭金が少ない場合には大きな助けとなるでしょう。

さらに、土地先行融資は土地の購入費用にしか使えないのに対し、つなぎ融資は土地購入費用に加えて、建物の着工金や中間金など、複数回に分けて利用することが可能です。

このように、つなぎ融資は建築の各段階で必要となる資金に対し柔軟に対応できるため、頭金が少なくてもスムーズに資金調達ができる点ですぐれています。利用回数は金融機関によって異なりますが、頭金の少ない方にとって非常に有効な手段となるでしょう。

土地先行融資のメリット

土地先行融資のメリットは、つなぎ融資と比較して金利が低いことです。土地先行融資では、土地に抵当権を設定するため、金融機関にとってのリスクが低く、その結果、金利が低く抑えられる傾向にあります。

また、土地先行融資には、住宅ローン控除を受けることができるという大きなメリットがあります。住宅ローン控除とは、住宅ローンの残高に応じて所得税や住民税から一定額が控除される制度で、住み始めてからの税負担を軽減することが可能です。つなぎ融資はこの控除を受けることができませんが、土地先行融資の場合、諸条件を満たすことでこの控除が適用される可能性があります。

なお、住宅ローン控除を利用できる場合、住み始めた後の生活費にゆとりが生まれることが期待されます。これにより、住宅購入後の生活費の負担を軽減できるだけでなく、将来的な資金計画にも安心感をもつことができるでしょう。土地先行融資を選ぶことで、長期的に見た資金の安定性を確保し、生活に余裕をもたせることが可能となるのです。

このように、金利の低さと住宅ローン控除が適用できる可能性があるということは、土地先行融資の大きな魅力です。土地購入と建物の建設を計画している方にとって、これらのメリットは重要な判断材料となるでしょう。

土地と建物を別々に購入する場合の住宅ローンの金利で注意すべき点

続いて土地と建物を別々に購入する際における住宅ローンの金利で注意すべき点についてご紹介します。

つなぎ融資は金利が高い

つなぎ融資は用意できる自己資金が少ないほどメリットも大きいですが、金利が比較的高めに設定されているといった難点があります。プランにもよりますが住宅ローンであれば、変動金利と10年程度の固定金利の範囲で0.3~0.9%と金利が低めに設定されていますが、つなぎ融資は平均して2~4%と高めの金利となっています。長期の借り入れになるほど負担が大きくなっていくため、つなぎ融資を利用する際にはなるべく短期間にするのがおすすめです。

土地先行融資の低金利には条件がある

上記でもご紹介したように、土地先行融資は住宅ローンと同じ低金利で借り入れできるといったメリットがありますが、そのためには2つの条件をクリアする必要があります。

1つ目は、家を建てるために必要となる正式な見積書や図面などの資料を提出し、家を建てる根拠を金融機関側にしっかりと伝えることです。2つ目は、建てる前の土地に抵当権を設定し、土地購入の融資時点で土地自体を担保にしておく必要があります。また、土地の部分のみの担保となり建物は含まれないため、土地の評価額から算定した融資額が限度となります。

土地と建物を別々に購入する場合の住宅ローンの返済方法

最後に、2つのローンの返済方法についてご紹介します。

つなぎ融資の返済方法

つなぎ融資は建物が完成し、住宅ローンが実行された後に金額を清算しなければなりません。主な方法としては「住宅ローンが実行された時に利息と元金を一括返済する」か「利息だけを毎月返済し、元金は住宅ローン実行時に返済する」方法のどちらかです。つなぎ融資と住宅ローンを別々の金融機関で借りることは難しいため、基本的にはどちらも同じ金融機関で申請することになります。

土地先行融資の返済方法

つなぎ融資では住宅ローンの実行時に元金の返済を行うというものでしたが、土地先行融資では融資の実行と同じタイミングで返済が開始されます。

土地先行融資では、土地代の融資のみで工事にかかる資金などを得ることができないため、場合によっては返済と支出が重なってしまうことも少なくありません。そのため、万が一の場合でも返済と支出が同時にできるかどうかをしっかりと試算しておくことをおすすめします。

ただし、融資を行う金融機関によっては、元金の返済を土地と建物の融資がまとまるまで待ってくれるケースもあるため、事前に調べておくとよいでしょう。

まとめ

この記事では、土地と建物を別々に購入する際の住宅ローンの組み方、注意点、返済方法について一挙にご紹介しました。今回ご紹介したローンのどちらを利用するにしても、申込金をはじめ、さまざまな費用がかかるため、融資を受けられるからといって油断せず、しっかりと自己資金を用意しておくことも大切です。土地と建物を別々に購入するという場合には、ぜひ今回ご紹介した方法や注意点を参考に、ローンの利用を検討してみてください。

Ranking Table十日町でおすすめの
注文住宅メーカー比較表

イメージ
会社名カネタケ建設サンライフ水落住建フラワーホームサンウッド新潟
特徴従業員のバランスがとてもよい!金額・デザイン・性能などの幅広い要望に対応!3Dパースをもとにしてデザインを提案!要望と予算のバランスを取るのが得意!地元に根付いた工務店として小さな困りごとから新築・リフォームまで対応!あらかじめ用意されたプランは存在せず、それぞれの家族のためだけのプランを提案!国内最高レベルの高断熱、高気密の住まいを提供!自社大工の育成にも積極的!
詳細リンク詳しくはこちら詳しくはこちら詳しくはこちら詳しくはこちら詳しくはこちら