住宅ローンは莫大な金額のやり取りを行うため、金融機関が融資を行うまでにさまざまな要素を確認しながら審査していきます。しかし、実際には審査がどのような形で進められ、どの程度の期間を要するのか気になるものです。そこで今回は、住宅ローンの審査が終わるまでにかかる期間と手続きの具体的な流れについて解説していきます。
目次
住宅ローンの審査にかかる期間はどれくらい？
一般的に住宅ローン審査は「仮審査」と「本審査」と呼ばれる2つの審査を通過しなければならないため、それだけ時間がかかってしまいます。各審査でどの程度の期間がかかるのかみていきましょう。
仮審査
仮審査にかかる期間は、およそ1～3日程度、長い場合には1週間ほどかかるといわれています。しかし、年収に対して借入金額が多い場合やほかにも返済中のローンがある場合など、申込者に何らかの事情がある場合、期間がさらに延びてしまうこともあるでしょう。
また、近年ではインターネット銀行を筆頭に店舗に訪れず、オンラインのみで仮審査の手続きを全て完結できる金融機関も増加しており、申し込みから即日で審査結果が分かるケースもあります。
本審査
契約に直結する本審査は、通常であれば1～2週間程度で結果が出ますが、場合によっては3～4週間と長い期間を要してしまうケースもあります。その理由としては、仮審査と同様に申込者の返済能力を見極めるのに時間を要してしまうほか、書類のチェックなど慎重な対応を行っているからです。
住宅ローンの申し込みから審査完了までの流れ
住宅ローンは契約後、長期にわたってローンの返済が続くことになるため、融資する金融機関側は仮審査・本審査を通じて申込者の返済能力を慎重に判断しなければなりません。住宅ローンにおいて仮審査・本審査への通過が重要なポイントとなるため、この2つの審査を基準に申し込みから審査完了までの大まかな流れについて解説していきます。
申し込み（仮審査）
住宅ローンは購入する物件が決まった時点に申し込むのが一般的とされています。その理由としては、万が一審査に落ちてしまった場合、物件を購入するための資金が用意できず、物件売買のやり取りそのものに支障をきたしてしまう可能性があるからです。
しかし、仮審査を行うことで、事前に申し込み者に融資できるか否かの簡易的な確認・判断を行えます。なお、仮審査では金融機関が指定する申込書に必要事項を記入し、必要に応じて運転免許証などの身分証明証や見積書などの書類を提出する必要があります。
本審査
仮審査を通過することで、住宅ローンの正式な契約に繋がる本審査へ進むことができます。仮審査を通過したからと言って必ずしも本審査も通過できるとは限りませんが、一般的にはこの時点で並行して不動産会社と物件の売買契約を締結。本審査では仮審査よりもさらに慎重な審査が行われるため、その分必要書類の数も増えます。
契約
本審査通過後は晴れて契約となり、この時点で金利タイプや返済期間、借入金額なども正式に決まります。無事に契約が結ばれることで融資が開始され、不動産会社への物件購入費用が支払われるのです。
住宅ローン審査の待ち時間は長い？期間中の注意点
必要書類などをしっかりと提出したにもかかわらず、審査結果がなかなか出ないということも少なくありません。しかし、待ち時間が長くなると不安を感じてしまうことも増えるでしょう。そこで、期間中に注意すべきポイントについてご紹介します。
借入希望額をチェック
住宅ローンの審査では申し込み者の返済能力を重視しています。仮に年収に対して借入希望額が大きすぎてしまうと、返済能力を疑問に思われて審査機関が長引いてしまう可能性があるため注意してください。
完済時の年齢をチェック
金融機関によって条件は異なりますが、定年後の年齢で完済することを予定して住宅ローンを申し込んだ場合、最後まで安定して返済しきれるのか疑問に思われ、場合によっては金融機関の審査がさらに慎重になる可能性が高いです。そのため、申し込む際には完済時の自身の年齢についてもしっかりと考慮しておくとよいでしょう。
住宅ローンの審査をスムーズに進めるポイント
最後に、審査を円滑に進めるために知っておきたいポイントについていくつかご紹介していきます。
提出書類を入念に確認する
基礎的なことですが、書類不備によって審査が長引いてしまうケースは非常に多いため、必要な書類を提出する際には不備がないようしっかりと確認しましょう。不足種類などがある場合には、手配や郵送だけで数日かかってしまうため、不備をなくすだけで円滑に審査を進めることが可能です。
繫忙期はなるべく避ける
新生活が始まる4月を目前にした1～3月頃は住宅ローンの申込数も増加し、件数が増えるほどひとりあたりの審査期間も長引いてしまいます。そのため、審査を円滑に進めたいのであれば、繫忙期である1～3月頃の申し込みはなるべく避けるようにしましょう。
まとめ
ここでは、一般的な住宅ローンの申込期間や審査完了までの流れ、審査機関中の注意点、円滑に審査を進めるためのポイントについて解説しました。住宅ローンの審査は入念な事前準備と慎重な行動を心がけることで、円滑に進めることができます。ぜひ今回ご紹介したポイントを参考に、円滑に住宅ローン審査の準備を進めてみてください。
