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土地と建物を別々に購入する場合、住宅ローンはどうすればいい?

公開日:2023/04/21

注文住宅を購入する場合、建物本体に加え、家を建てるための土地も購入する必要があります。建物を購入する時には住宅ローンを活用できますが、実は土地と建物を別々に購入する場合、土地だけではローンを組むことができません。そこで、今回は土地と建物を別々に購入する際のローンの借り方についてご紹介します。

土地と建物を別々に購入する場合の住宅ローンの借り方

土地と建物を別々に購入する場合の住宅ローンの借り方としては、主に「つなぎ融資」と「土地先行融資」の2種類があります。以下でそれぞれの概要や特徴についてご紹介します。

つなぎ融資

つなぎ融資とは、建物が完成するまでのつなぎとして、金融機関などから一時的に借り入れることができる資金のことを指し、資金の用途としては土地の取得資金や建物建築資金にのみ限られます。

住宅ローンを組んだ際と同じ金融機関にて借り入れるのが一般的です。また、つなぎ融資を受ける場合、住宅ローンの仮審査・本審査がすでに完了しており、金融機関から完成後の融資の承諾を得ていなければなりません。

融資については、すでに住宅ローンで一括返済されることが分かっているほか、短期融資であることから無担保で借りることが可能です。ただし、土地の取得資金においても建物建築資金においても、全額融資を受けられるわけではないため、ある程度自己資金も用意しておく必要があります。

土地先行融資

土地先行融資は、住宅の融資の前に土地代にかかる融資のみを先行して受けることが可能です。また、1つの融資に対して融資を実行するタイミングを分割可能な「分割融資」の一種であり、つなぎ融資とは異なり担保が必要であるため、はじめに購入する土地と、完成後に購入する建物との申し込みを別々に行うのが一般的とされています。さらに分割融資は担保が必要になる分、住宅ローンと同じ金利で利用できるといった利点もあります。

土地と建物を別々に購入する場合の住宅ローンの金利で注意すべき点

続いて土地と建物を別々に購入する際における住宅ローンの金利で注意すべき点についてご紹介します。

つなぎ融資は金利が高い

つなぎ融資は用意できる自己資金が少ないほどメリットも大きいですが、金利が比較的高めに設定されているといった難点があります。プランにもよりますが住宅ローンであれば、変動金利と10年程度の固定金利の範囲で0.3~0.9%と金利が低めに設定されていますが、つなぎ融資は平均して2~4%と高めの金利となっています。長期の借り入れになるほど負担が大きくなっていくため、つなぎ融資を利用する際にはなるべく短期間にするのがおすすめです。

土地先行融資の低金利には条件がある

上記でもご紹介したように、土地先行融資は住宅ローンと同じ低金利で借り入れできるといったメリットがありますが、そのためには2つの条件をクリアする必要があります。

1つ目は、家を建てるために必要となる正式な見積書や図面などの資料を提出し、家を建てる根拠を金融機関側にしっかりと伝えることです。2つ目は、建てる前の土地に抵当権を設定し、土地購入の融資時点で土地自体を担保にしておく必要があります。また、土地の部分のみの担保となり建物は含まれないため、土地の評価額から算定した融資額が限度となります。

土地と建物を別々に購入する場合の住宅ローンの返済方法

最後に、2つのローンの返済方法についてご紹介します。

つなぎ融資の返済方法

つなぎ融資は建物が完成し、住宅ローンが実行された後に金額を清算しなければなりません。主な方法としては「住宅ローンが実行された時に利息と元金を一括返済する」か「利息だけを毎月返済し、元金は住宅ローン実行時に返済する」方法のどちらかです。つなぎ融資と住宅ローンを別々の金融機関で借りることは難しいため、基本的にはどちらも同じ金融機関で申請することになります。

土地先行融資の返済方法

つなぎ融資では住宅ローンの実行時に元金の返済を行うというものでしたが、土地先行融資では融資の実行と同じタイミングで返済が開始されます。

土地先行融資では、土地代の融資のみで工事にかかる資金などを得ることができないため、場合によっては返済と支出が重なってしまうことも少なくありません。そのため、万が一の場合でも返済と支出が同時にできるかどうかをしっかりと試算しておくことをおすすめします。

ただし、融資を行う金融機関によっては、元金の返済を土地と建物の融資がまとまるまで待ってくれるケースもあるため、事前に調べておくとよいでしょう。

まとめ

この記事では、土地と建物を別々に購入する際の住宅ローンの組み方、注意点、返済方法について一挙にご紹介しました。今回ご紹介したローンのどちらを利用するにしても、申込金をはじめ、さまざまな費用がかかるため、融資を受けられるからといって油断せず、しっかりと自己資金を用意しておくことも大切です。土地と建物を別々に購入するという場合には、ぜひ今回ご紹介した方法や注意点を参考に、ローンの利用を検討してみてください。

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