理想の住まいを叶える注文住宅は、自由度が高い分費用もかさみやすく「自分の年収で本当に建てられるのか」と不安になる人も多いでしょう。本記事では、無理のない住宅購入を目指すために必要な年収の目安や予算の立て方、ローン返済の基準などをわかりやすく解説します。安心して家づくりを進めるための参考にしてください。
目次
年収と注文住宅の価格バランスとは？
注文住宅を建てるにあたって気になるのが「自分たちの世帯年収でどれくらいの家が建てられるのか」という点です。ここでは、年収と注文住宅の価格のバランスについてみていきましょう。
注文住宅の価格相場はどれくらい？
注文住宅の購入価格は、全国的に見て3,000万〜4,000万円程度が平均的な相場といわれています。土地の有無や仕様のグレードによって上下しますが、この範囲が目安になるでしょう。ただし、エリアによって事情は大きく異なります。とくに都市部では土地価格が高いため、総額で5,000万円を超えるケースも珍しくありません。
逆に、地方エリアであれば土地付きでも3,000万円前後で建てられることもあります。希望する立地や建物の規模に応じて、相場を把握しておくことが大切です。
家を建てた人たちの年収はどのくらい？
注文住宅を購入した家庭の多くは、世帯年収が600万〜700万円程度といわれています。これは住宅金融支援機構などの調査からも見えてくる数字で、共働き世帯であれば決して高すぎるハードルではありません。もちろん年収だけで判断するのではなく、住宅ローンの返済比率や生活費、教育費なども踏まえて無理のない返済計画を立てることが重要です。
年収が少し足りなくても、頭金の準備や借入額の調整で十分に対応可能なケースもあります。現実的な資金計画を立てれば、夢のマイホームも手の届く範囲になります。
住宅ローンはいくらまで借りられる？
注文住宅を建てる際、多くの人が利用する住宅ローンですが「自分はいくらまで借りられるのか」「どのくらいが無理のない金額なのか」がわからず不安を感じる方も多いのではないでしょうか。以下では、住宅ローンを組む際に意識したい借入可能額の目安や実際の返済負担率についてわかりやすく解説します。
無理のない借入額は「返済負担率25％以内」
住宅ローンを組む際はどれだけ借りられるかではなく、無理なく返せるかを重視することが大切です。一般的に、年間返済額が年収の25％以内に収まる返済負担率25％以下が無理のない目安とされています。これを超えてしまうと生活費や教育費、万が一の出費への対応が難しくなり、家計が圧迫される可能性があります。
この基準は注文住宅に限らず、住宅ローン全般において広く推奨されているものです。家づくりの夢を実現するためにも、堅実な返済計画を意識しましょう。
注文住宅を建てた人の返済負担率は20〜24％が多数派
注文住宅を購入した人の多くは返済負担率20〜24％の範囲に収めていることがわかっています。つまり、無理のない返済額を意識して住宅ローンを組んでいる家庭が多いということです。金融機関によっては年収に対する返済負担率の上限を35〜40％まで認める場合もありますが、将来的なライフイベントや支出の変化を考慮すると、やはり20〜25％程度にとどめるのが安心です。実際のデータを参考に、自分たちの家計に合った借入額を見極めましょう。
注文住宅の資金計画で後悔しないために！
注文住宅の購入では、建物や土地の費用ばかりに目が向きがちですが、頭金や諸費用もしっかりと考慮することが大切です。ここでは、家づくりを無理なく進めるために知っておきたい資金計画のポイントをわかりやすく解説します。
頭金は無理のない範囲で準備しよう
頭金は多ければ多いほど、住宅ローンの借入額を減らせるため、月々の返済負担を抑えることができます。そのため「なるべく多めに用意したほうがいい」と考える方も多いでしょう。しかし、貯蓄のすべてを頭金に回してしまうと、病気やケガなど予期せぬ支出があった際に生活が困窮するリスクもあります。ある程度の頭金を準備しつつ、緊急時に備えた生活予備資金も残しておくことが重要です。
諸費用も見落とさずに準備を
注文住宅の取得には、土地代や建築費以外にも多くの諸費用が発生します。具体的には、仲介手数料、登記費用、印紙税、不動産取得税、火災保険料などが挙げられます。これらの多くは現金での支払いが必要で、合計すると数十万円から100万円以上かかることも少なくありません。
予算を建物本体だけに集中させるのではなく、諸費用も含めた総額で資金計画を立てることが大切です。スムーズに手続きを進めるためにも、早い段階から諸費用に関する情報収集と準備をしておきましょう。
返済シミュレーションで現実的な計画を
住宅ローンを組む前には、必ず返済シミュレーションを行いましょう。最近では、金融機関や不動産サイトなどで提供されているWEBのシミュレーターなども出ています。これを使えば、入額・金利・返済期間などを入力するだけで月々の返済額を簡単に確認できます。
これにより、毎月の生活費とのバランスや将来の支出に対する余裕を見ながら、無理のない返済プランを立てることが可能です。マイホームをもつ喜びを将来も維持するために、事前の試算はとても重要です。
まとめ
注文住宅を建てるには、年収と住宅価格のバランスをしっかり見極めることが重要です。住宅ローンの借入可能額だけでなく、返済負担率や頭金、諸費用も含めた総合的な資金計画を立てることで、将来的な返済の不安を軽減できます。夢のマイホームを手に入れるには借りられる額ではなく、無理なく返せる額を基準にすることが大切です。家計に合った計画で、安心できる家づくりを進めましょう。
